ロッキー5 最後のドラマ

シリーズを追うごとに
派手な演出により
ヒューマンドラマとしての方向性を
見失いかけていたロッキーを
一作目同様に
ジョン・G・アヴィルドセンを監督にして
舵を取り直した五作目。
しかし公開当時は酷評する者も多く
本質を見失っている人間が
こんなにも多いのかと
失望したことを覚えている。
ドラゴとの戦いが
どれだけハードでヘヴィだったか
オープニングから痛いほど伝わってくる。
まさかの展開は
映画館で震えさせられた。
ロッキーと息子の絆に入り込んできた
新鋭のボクサー、トミー。
ロッキーはトミーに昔の自分を見、
トレーナーを引き受けることで
自分が蘇った気がしていた。
しかしそれと同時に
本当に大切なものが見えなくなっていく。
やがてトミーに裏切られたロッキーは
家族の大切を知る。
引退を余儀なくされたロッキーは
リングにあがることなく
最後はストリートファイトという設定。
これには賛否両論あるだろうが
ロッキー・バルボアを応援してくれ。
主演と脚本を兼ねる
シルヴェスター・スタローンに
共演は
タリア・シャイア、
バート・ヤング、
セイジ・スタローン、
バージェス・メレディス、
トミー・モリソン、
トニー・バートン。
トミーを誘惑する巨乳(虚乳)の
デリア・シェパードの存在感も◯!
実はもうひとつのエンディングがある。
全体的にラップ調の BGM が多いが
エルトン・ジョンが歌うテーマソングは
これまでシリーズを
モノクロでフラッシュバックしていき
最高のしめくくりに花を添えている。

Blu-ray デジタル・リマスター版。






 

タクシードライバー

マーティン・スコセッシ監督、
ロバート・デ・ニーロ主演による金字塔。
アメリカン・ニューシネマの代表的な作品で
デ・ニーロの最高傑作。
舞台はニューヨーク。
主人公は元海兵隊のトラヴィス。
タクシードライバーとして働き
ポルノ映画に行きびたり
不眠症に悩まされている。
孤独に蝕まれ日記を綴るように
日常を告白していく演出だが
これが疎外感を漂わせ
トラヴィスの人物像が十二分に伝わってくる。
トラヴィスが歩いている 57番街を
尾崎豊が歌っていたが
コーヒーにフルーツサラダという歌詩を
長渕剛が拝借していたりと
本作の持つ影響力は大きい。
ジャクソン・ブラウンの
“Late For The Sky ” が流れるが
まるでトラヴィスの心情を歌っているようだ。
当時 13歳だったということで
ジョディ・フォスターが
何かと取り沙汰されるが
ベッツィを演じた
シビル・シェパードの美貌の前では
ただのガキでしかない。
他にも “ ロッキー ”
ガッツォを演じたジョー・スピネル、
ハーヴェイ・カイテルらが共演。
マーティン・スコセッシ自身も
タクシーの乗客として出演している。

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映画 ST 赤と白の捜査ファイル

久しぶりに藤原竜也の映画を紹介しよう。
一応、岡田将生と W主演で
テレビドラマの映画版になるが
当支配人はドラマは見たことがない。
それでも作品は面白く見れたので
ドラマを見てた人には
さらに感情移入がしやすいだろう。
肝心な藤原竜也の演技は
“ 藁の楯 ”
“ カイジ 人生逆転ゲーム ” などと比べると
軽い感じで「らしさ」を感じないが
それは役柄もあるのだろう。
その分、岡田が熱くなって頑張っている。
共演は志田未来、
瀬戸朝香、
渡部篤郎。
監督は佐藤東弥。






 

ミッション・インポッシブル3

トム・クルーズ主演によるシリーズ第三弾。
監督は J・J・エイブラムス。
前作を凌ぐ仕掛けの数々、
アクション映画としての
エンターテインメント性は高くなった。
それにしてもトム・クルーズの映画は
彼以外、あまりパッとしない。
共演はフィリップ・シーモア・ホフマン、
ミシェル・モナハン。


 

ミッション : インポッシブル2

トム・クルーズ主演による
ミッション:インポッシブルの続編。
ジョン・ウーが監督、
スタイリッシュなアクション映画として
完成されている。
冒頭のロッククライミングから
オークリーロメオをかけると
今回のミッションの御用達と
テンポいい展開に引き込まれる。
鳩、二丁拳銃、スローモーションの多様など
ジョン・ウーの世界が堪能できる一作。
イマイチな映画を見た後の
お口直しにはもってこい。
共演はタンディ・ニュートン、
ダグレイ・スコット、
アンソニー・ホプキンス。





 

サベージ・キラー

結婚式を控えた主人公が
ハイウェイを一人で走っていて
狂った男たちに襲われ復讐するという
ふれこみに手をだした一作。
横にパート2 もあったが
先ずは最初を見てみないと…。
リアリティーのある復讐劇、
つまりスリラー的なものを期待していたが
オカルトというか
ホラーの要素の方が強く
続編まで見ようかという気持ちは消えた。
主人公を演じるアマンダ・エイドリアンも
あまり好みではなかったし
レイプや暴力をふるわれるシーンは
ほとんど描かれてなくて
そういう残虐な描写をしない主義かと思えば
腹を切り裂いて腸を引き出したり
えぐりだした心臓をかじったりと
見ていくうちに萎え続けてしまった。
時間に余裕がある人にはどうぞ、
責任はとりませんよ、というのが
当私的名画座の評価であります。
監督はマイケル・S・オヘダ。



 

バーシャ!踊る夕陽のビッグボス


インドが生んだスーパースター、
ラジニカーント。
間違いなく彼の最高傑作が本作。
リクシャー(三輪タクシー)の
運転手をしながら家族の面倒を見ている
純粋で心優しき男が主人公だが
彼には別の顔があった。
リクシャーが壊されようが
公然でリンチにあおうが
微笑むほどの男が
家族を傷つけらた瞬間、鬼と化す。
これこそが
裏社会でバーシャと恐れられていた
真の姿だった…。
基本はミュージカル映画だが
コメディ、ロマンス、
クンフー映画の醍醐味まで
取り入れられて
あっという間の 152分!
意気揚々とした音楽に合わせて
「バーシャ!バーシャ!」と
連呼されて歩いてくるシーンは
映画史に残る名シーンだ。
「俺が一度言えば 100回言ったのと同じだ」
劇中、何度も口癖のように言う決めセリフに
しびれてくれ!
ヒロイン役のナグマの豊満なボディと
大きな瞳も堪能できる快作。
監督、脚本はスレーシュ・クリシュナ。

DVD 通常版。










 

ジャッキー・ブラウン

奇才、クエンティン・タランティーノ
監督・脚本によるクライムサスペンス。
主人公ジャッキー・ブラウンは
過去に犯した罪のせいで
スチュワーデスとしては
最低な会社でしか雇ってもらえず
銃の密売の運び屋としての顔も持つ。
見る者を惹きつける
タランティーノらしい演出が冴えわたり
あっという間の 154分。
音楽もセンスのいいものがつかわれていて
サントラもヒットしたのも頷ける。
主演はパム・グリア。
共演にサミュエル・L・ジャクソン、
ロバート・デ・ニーロ、
ブリジット・フォンダ、
マイケル・キートン、
ロバート・フォスター。
クリス・タッカーも特別出演している。






 

ナイスガイ

監督は盟友サモ・ハン・キンポー。
主演はジャッキー・チェン。
移民のシェフという役柄だが
それは冒頭で
そういうシーンを挿入したに過ぎず
ポリスアクションにしたくないだけの
口実でしかなく
中身のほとんどが追いかけっこ。
時折、馬車チェイス、格闘などで
それらしいアクションを魅せるが
監督がサモ・ハンなら
それも致し方ないかもしれない。
そのサモ・ハンは
ちょい役でも出演しているが
ラストの NG シーンでも
仲良くいっしょに映っている。
実際の二人は多少の確執はあるのだろうが
そういうのを感じさせないところに
この二人の凄さがある。
共演者はたいした役者はおらず
ジャッキー・チェン一人で
世界を相手にしたプロジェクトでもある。
ランボルギーニ、ポルシェ、
ロールスロイスを踏み潰すシーンは
胸がスカッとする。
もったいないけどね。






 

スペシャル ID 特殊身分

こんな偶然があるのだろうか。
いや、これこそが奇縁。
昨夜借りてきた二本の作品に共通項がある。
ヒロインがジン・ティエン!
アクションもこなし
本作では彼女の魅力が十二分に味わえる。
主演はドニー・イェン。
タトゥーをいれた潜入捜査官を演じ
総合格闘技を取り入れたファイトシーンは
リアルで緊張感が走る。
カーチェイスなども迫力があり
理屈抜きに楽しめる。
共演はアンディ・オン、
コリン・チョウ。
監督はクラレンス・フォク。